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歯科コラム

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歯科コラム

ずっと自分の歯で食べたい…! 〜パート4 予防歯科編〜

前回の「ずっと自分の歯で食べたい…! 〜パート3 子どもの歯を守る歯科〜」では子どもたちと保護者の方、そしてこれからお母さんになる女性に向け、「子どもの歯を守る歯科」について解説しました。

【前回のコラムのおさらい】
・妊娠すると虫歯や歯周病になりやすいため、普段からのケアと歯科医院での定期健診
 が大切。
・妊娠中の虫歯治療は安定期(16〜27週)になってから行うのが好ましい。
・お母さんが食べたものがお腹の中の赤ちゃんの栄養になるということを忘れず、
 バランスの良い食事に心がけましょう。
・歯が生えたら歯磨きを始め、徐々に毎食後の歯磨きを習慣づけるようにしましょう。

今回は予防歯科についてお話しします。
まず、痛くなった歯、黒くなった歯を治療することだけが、歯科医院の仕事ではありません。そのような症状が出ないように定期的にチェックや処置を行うことも歯科医院の大切な役割です。

予防歯科とは、お口の中の疾患(虫歯や歯周病)になってから歯科医院へ行って治療するのではなく、お口の疾患が起こらないように普段から予防をしてお口の健康を守ることです。予防歯科には、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士が行う「プロフェッショナルケア」と、皆さんが普段から行う「セルフケア」があります。虫歯と歯周病はほとんどの人がかかる疾患で、個人で完璧に予防することは困難です。普段からの予防に心がけたセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアの両者の継続が、健康なお口と生活を築く最適な方法であるということを覚えておいてください。

Q.なぜ予防歯科が大切なの?

Answer
人間の歯というものは50年程度しかもたないと言われています。「人生50年」という言葉の通り、元来人間の寿命というものは50年程度で、歯の寿命も同じくらいです。人間が70年も80年も生きていられるようになったのは、医学と医療技術が進歩した最近のことなのです。寿命が延びたのだから歯の寿命も延びるのではないかと思いますが、医学や技術の進歩が早すぎて人類の進化が追い付いていけず、歯の寿命は未だ50年程度…というわけです。とりわけ現代社会ではお菓子やタバコといった歯の寿命を縮める原因となる嗜好品が流通しており、若いうちに歯を失ってしまう方もいますし、お口の中の疾患として有名な「歯周病」は日本人の成人の80%が患っていると言われています。

医学が進歩して長生きができる。しかし歯の寿命は縮まるばかり…。そこでやはり重要になるのは「予防」です。皆さんは定期的に身体の健康診断を受けていると思います。身長、体重、その他にも胃の検査や腸の検査など…それは皆さんが「病気になっていないか、病気になる可能性はあるのか」を調べて、早期治療や予防をする為の検査ですよね?お口の中の定期健診もそれと同じです。予防歯科はお口の中の疾患を予防、または早期の発見により悪化する前に治療を行うために必要なことで、歯の寿命を延ばす最良の手でもあります。大切な自分の歯を失わないためにも、予防はとても大切です。

また、コラム「ずっと自分の歯で食べたい…!〜パート1 歯周病編〜」で記述したように、歯周病から全身疾患が引き起こされるという調査結果も出ていますので、予防歯科はお口の健康だけではなく、全身の健康を守ることにも繋がるのです。

Q.予防歯科を心がけている人は多いの?

Answer
コラム「ずっと自分の歯で食べたい…! 〜パート2 虫歯編〜」で普段からできる虫歯予防を紹介しましたが、日本人の「予防歯科」に対する意識はとても低いものです。最近では予防歯科を重視して定期健診を勧めている歯科医院が増えているようですが、予防歯科の為に定期的に歯科医院に通っている方はまだまだ少ないのが現状です。皆さんの周りでも、歯科医院で定期健診を受けている方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。「高校生までは毎年学校での歯科健診を受けていたけど、それ以降歯医者さんに歯を診てもらっていない」という大人の方が多いようですが…心当たりはありませんか???

一方、海外では歯科医院での予防歯科が当たり前のように考えられています。北欧では50年ほど前から虫歯の原因になるものを治療しようとする学問(カリオロジー)が発展し、虫歯や歯周病の原因やメカニズムを理解したうえで予防・治療するという考え方が定着しました。特にスウェーデンは予防歯科に対する意識がとても高く、スウェーデン政府は3〜4か月に一度は歯科医院へ行って定期健診を受けることを国民の義務としています。日本人の感覚としては「虫歯ができたら、歯が痛くなったら歯医者へ行く」ですが、スウェーデンでは「虫歯にならないために歯医者へ行く」が常識で、19歳までの子供は100%、20歳以上の大人では90%が予防歯科を受診しているそうです。そして、スウェーデンでは20歳未満の国民は歯科医院での治療費が無料です。予防は早くから始めるべきであり、子どもの頃から歯やお口の中の健康を守ることが当たり前のことであるという考えが身につくようにしているのです。日本の子ども達にも予防歯科について知ってもらい、早くから実践することで将来のお口の健康を守る習慣を身に着けさせることが大切です。日本でも国民の健康を考えた政策を政府が働きかけ、子供から高齢者までが予防のために歯科医院へ行くような環境が早く整うと良いですね。

Q.歯科医院での予防歯科(プロフェッショナルケア)はどんなことをするの?

Answer
歯科医院での予防歯科は次のようなものがあります。
@ 歯周病検査
プローブという器具を使って歯周ポケットの深さを測り、プラーク(歯垢)や歯石の付着の確認などを行って現在のお口の状態を知るための検査です。
歯周ポケットとは、歯と歯肉の境目がポケットのように深くなった溝のことを言います。本来の健康な状態の歯と歯肉の境目の溝(歯肉溝)はぴったりと付いていて浅いもの(2mm〜3mm)ですが、細菌の侵入によって歯肉が腫れると密着していた部分が剥がされてしまい、歯周ポケットができます。歯周ポケットは歯周病の始まりと言われ、ポケットが深くなるにつれて歯肉炎、歯周病となり、歯槽骨(歯の周りの骨)が溶けて歯を失うリスクが高まります。歯周ポケットの深さが4mmになると歯槽骨が溶け始めている可能性があるので、深さが3mm以上になっているところは要注意です!

A スケーリング(歯石取り)
スケーラーという専用の器具を使って、歯に付着した歯石を除去します。歯石は、歯についたまま2〜3日経ったプラークが石灰化し、石のように硬くなったものです。歯肉より上についた歯石を「歯肉縁上歯石」、歯と歯肉の間の溝についた歯石を「歯肉縁下歯石」と言います。縁上の歯石は白っぽいですが、縁下の歯石は黒っぽい塊です。歯石が歯についたまま放置すると歯肉炎や歯周病の原因になります。
歯石はハブラシでは取ることはできないので、歯科医院でとってもらいましょう。

B PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)

専用の清掃器具を使い、普段からの歯磨きでは落としきれない頑固な歯の汚れを落とします。
簡単に言うと、歯のクリーニングのことです。PMTCの主な目的はバイオフィルムの破壊と除去です。「バイオフィルム」は固体の表面に付着した細菌が集まって塊になったもので、お口の中のトラブルの原因になります。身近なものだと、キッチンのシンクにつくネバネバした汚れもバイオフィルムです。シンクの汚れと同じで、歯に付着したバイオフィルムも強い洗浄をしないと落とすことができません。定期的にクリーニングを受け、このバイオフィルムを除去することで虫歯や歯周病のリスクから歯を守ることができます。

C ハブラシ指導
患者さんひとりひとりに合った歯磨きやケアの指導をします。しっかりと磨いているつもりでも、ほとんどの方に磨き残しがあります。歯並びや歯のすき間はひとりひとり違うので、歯磨きの仕方もそれぞれに合ったやり方が好ましいです。それぞれの患者様のお口の中の状態から、その方に最適な歯磨きの仕方、清掃器具(ハブラシ、歯間ブラシ、フロスなど)の使い方を指導します。

D 定期健診
定期的(3〜6ヶ月に1度程度)に、お口の中のトラブルがないか、清掃状況、歯周ポケットなどの把握・チェックを行い、PMTCできれいに清掃します。定期健診は虫歯や歯周病の早期発見にもなり、患者さん自身がお口の中の状況を知ることができますし、疾患のリスクを管理することができます。

Q.定期健診なんて何度も通っていたらお金も時間もかかるのでは?

Answer
定期検診1回にかかる費用は3000円ほど(3割負担の場合)で、時間は30分程度で終了します。これに対して、虫歯になってから歯科医院で治療をする場合、虫歯の治療はもちろん、補綴物(つめものやかぶせもの)などの費用もかかってしまいます。最悪の場合、抜歯なんてことも…。

歯は一生使うものですから、長い目で考えてください。虫歯は一度治療しても、通常5年から10年で補綴物が寿命を迎えて取れてしまったり歯との間にすき間が開いたりするので、再び自分の歯を削り、型を採りなおして、新しいものに取り替える必要があります。また、歯が抜け落ちてしまってから義歯を作るとなるとさらに高額な費用が必要になりますし、調整をするために何回も歯科医院に通わなくてはなりません。短い期間で考えると3ヶ月〜6ヶ月に1度の定期検診は割高に感じるかもしれませんが、生涯を通してみるとどうでしょう。お金と時間がもったいないからと予防を怠ると、歳をとるにつれて歯を失う上に高額な治療費を払うことになりますが、それでも高いと思うでしょうか。

今回のコラムは予防歯科についてお話ししました。当院では予防歯科治療を患者様に積極的におすすめしています。患者様の現在のために、将来のために、生涯を通じてお口の健康を守ることが私たちの使命であり、願いでもあります。お口の中の悩みや不安なことを、患者様と一緒に解決していければと思います。予防歯科について少しでも興味を持っていただけましたら、ぜひ当院のスタッフにお声かけください。