【虫歯】歯医者で聞くC1,C2って何のこと?虫歯について
歯科というのは、専門用語が多く使われる診療科といえます。風邪や胃腸炎などで内科にかかっても、あまり難しい言葉を聞くことはありませんよね。一方、歯科ではカリエスやデンチャー、PMTCなど、日常では耳にしないような用語が飛び交っています。その中でもまったくイメージがつかないのが「C1」や「C2」ではないでしょうか?今回はこの用語と虫歯について、中野区の横山歯科診療所がわかりやすく解説をします。
▼虫歯の進行度を表す用語
C1の「C」は、虫歯であるカリエスの頭文字で、後ろの数字は進行度を表します。数字が大きくなるほど、進行度が高く、C4が末期症状となります。以下に、虫歯の各段階の症状を記載します。
【CO(シーオー)】初期の虫歯
COは、発生して間もない虫歯です。専門的には「初期う蝕(しょく)」と呼ばれる段階で、少しややこしいのですが、「O」はゼロではなく、「Observasion(オブザベーション)」の頭文字で、経過観察が必要であることを意味します。歯の表面に白いシミが出来ているけれど、穴はあいていない状態ですね。これが虫歯の始まりです。ただしこの段階ではすぐに虫歯を削ったりせず、フッ素塗布や予防填塞(シーラント)、ブラッシング、そして食事コントロールをしながら経過を見ていきます。
【C1】エナメル質の虫歯
C1は、歯の一番外側を覆っているエナメル質だけの虫歯です。ところで物の硬さを表示するのにモース硬度という単位を使います。このモース硬度によれば、エナメル質は7に当たります。現在一番硬い物質と言われるモース硬度10はダイヤモンドなので、いかに歯のエナメル質が硬いか想像できますね。そんな硬いエナメル質も口腔内のう蝕原因菌とその生産物には敵わないということです。ただC1は虫歯の穴も浅く、少し削ってコンポジットレジンを詰めることで治したりC0と同様に経過を見守ることもあります。
【C2】象牙質の虫歯
C2は、エナメル質の下の象牙質にまで虫歯が広がった状態です。前に書いたモース硬度でいえば象牙質はモース硬度6でエナメル質よりも柔らかい為、虫歯の進行も早く大きくなりがちです。その為歯を削る量も多くなるため、詰め物や被せ物による治療が必要となりやすいです。
【C3】歯の神経まで侵された虫歯
歯の神経にまで感染が広がると、C3に移行します。この時点では痛みが出始めることも多く、神経を抜いて、治療を行わなわなければなりません。歯は神経をとってしまうと栄養も供給されなくなるので、脆くなってしまいます。C3ではどうしても虫歯の面積も大きくなってしまい、また歯質も弱くなるので治し方も土台を入れてから、その上に被せたりと時間もかかる様になります。
【C4】残根状態
残根状態(ざんこんじょうたい)とは、歯の頭の部分である歯冠が虫歯でボロボロになって、歯根だけが残っている状態です。ほとんどのケースで抜歯が適応されます。
▼まとめ
今回は、歯医者で聞くことがある「C1」や「C2」について、中野区の横山歯科診療所が解説をしました。これらは虫歯の進行度を表す記号なので、知っておくと歯科治療への理解も深まるかと思います。本文でも述べたように、「CO」の段階なら歯を削らずに済むため、歯に白いシミが認められた時点で歯医者を受診することが望ましいです。もちろん、理想は定期的な歯科検診を受けて、虫歯を予防することでしょう。いずれにせよ当院までご相談いただければ、皆さんの大切な歯を全力でお守りします。